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相続の種類

単純相続

単純承認は、被相続人の権利義務を無限に承継する方法をいいます。
民法では単純承認を相続の本来的なパターンと考えていて相続人が他の方法を選択しないで、一定の期間(熟慮期間)が経過してしまうと単純承認したものとみなします。したがって、単純承認は相続放棄・限定承認と異なり、家庭裁判所に対して申述などを行う必要はありません。
単純承認の効果
単純承認が行われると相続財産は、相続人の固有財産と完全に融合しますので、被相続人の債務の弁済は、被相続人の遺産で足りなければ、相続人の固有の財産からも弁済を行わなければなりません。
単純承認は、相続放棄や限定承認の手続と異なり家庭裁判所への申述などの手続きは必要ありませんが、一度選択した相続方法は原則として取り消すことができませんので被相続人の遺産を調査する際には慎重に調査を行い、債務超過状態にある遺産を相続しないように十二分に気をつけることが必要です。
単純承認したものとみなさるケース
相続人が相続財産の一部または全部を処分したとき
相続人が民法915条第1項の熟慮期間内に限定承認・相続放棄もしなかったとき
限定承認または放棄をした者が、その後に相続財産の全部または一部を隠匿し、ひそかにこれを消費し、または悪意で財産目録に記載をしなかったとき

限定相続

限定承認は相続によって得たプラスの財産の範囲で債務を弁済し、財産が残ればそれを相続するという方法です。
相続放棄は相続人としての地位から離脱し、相続財産の正負に係わらず承継しないのに対し、限定承認は相続を承認し、相続財産の資産・債務を引き継ぐものの、債務の支払は相続した財産の範囲内に留めるというものです。したがって債務超過にある場合であっても自己の財産まで 弁済に当てる必要はないことになります。
限定承認を選択するケース
ア)相続財産と債務がいくらあるのか分からないケースで特に債務超過に陥っているのか否か不明な場合には、とりあえず限定承認を行っておき、債務の調査を行った上で債務が超過している場合には、相続財産を限度として弁済を行うことができます。
イ)相続人が家業を受け継いで再建をはかる見通しがある場合には、相続放棄をせずに、限定承認を行い家業の再建をはかった方がよい場合があります。
ウ)相続財産の中に先祖伝来の家宝などがある場合に、どうしても相続したい場合に限定承認をした上でその家宝の鑑定人評価額を弁済することで競売にかけられずに済みます。
限定承認の手続
限定承認を行う場合も相続放棄と同様、自己の為に相続が始まったことを知った日から3ヶ月以内に財産目録を作成し、「限定承認申述書」を家庭裁判所に提出することが必要です。
限定承認は他の相続方法と異なり、相続人が単独で行うことはできず、相続人が共同して行うことが必要となります。したがって、相続人の中にひとりでも反対する人がいる場合には限定承認を行うことはできなくなります。
限定承認の手続方法
1.申述人
相続人全員が共同して行うことが必要です。
2.申述期間
自己のために相続が開始したことを知ったときから3ヶ月以内に行うことが必要とされています。
3.申述先
被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して行います。
4.申述に必要な費用
申述人ひとりにつき収入印紙800円
連絡時に必要となる郵便切手
5.必要書類
相続の限定承認の申述書1通
申述人の戸籍謄本1通
被相続人の除籍謄本1通、住民票の除票1通
財産目録1通
※事案によってはこの他にも必要となる書類があります
財産目録の作成について
財産目録を作成する際には積極財産と消極財産を細大もらさず性格に記載することが必要です。悪意で財産目録に記載しないような背信的行為がある場合には単純承認したものとみなされますので注意しましょう。
限定承認の効果
単純承認は相続債務について相続人が無限責任を負うことになりますが、限定承認は、債務の過大な承継から相続人の利益を守る為に、相続財産を限度とする有限責任に転換する制度といえます。
限定承認をした相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務を弁済すればよく、例え相続財産より債務の方が上回っている場合であっても単純承認の場合のように自己の固有財産をもってまで債務の弁済をおこなう必要はありません。
但し、限定承認を行ったとしても相続債務が消滅するわけではありませんので、相続人が任意に弁済を行った場合にはその弁済は有効となり、非債弁済とはなりませんので注意が必要です。
非債弁済とは、債務が存在しないにもかかわらず、弁済として給付を行うことをいいます。民法は第705条において、債務が存在しないことを知りながら弁済を行った者はその給付したものの返還請求を行うことができないと定められています。
債務がない場合に弁済を行った場合、本来は不当利得として返還請求を行うことができるのが原則ですが、債務者が給付を行ったときに債務の存在していないことを知っている場合にはこれを保護する必要はないとしています。

相続放棄

相続が起きると、被相続人の権利義務は相続人に承継されるものですが、相続人は必ずしも相続を承認しなければならないというものではありません。相続人は相続権を自己の意思で自由に放棄することもできるのです。
ただし、相続放棄を行う為には「自己のために相続が開始されたことを知った日」から3ヶ月以内に相続放棄の手続を行うことが必要です。この期間を過ぎてしまうと原則として相続放棄を行うことはできず単純承認をしたものとみなされてしまいます。
相続放棄の効果
相続放棄を行うと、その人は相続の始めから相続人でなかったものとみなされます。この為に同順位の相続人がいる場合には、その放棄をした相続人の持分が同順位の放棄を行わなかった相続人の持分に移動し、また同順位の相続人がいない場合には次順位の相続人が繰り上がって相続人となります。
但し、配偶者が相続放棄を行ったとしても、他の共同相続人の相続分は変わっても相続人の順位に変更はありません。
相続放棄の方法
相続放棄は、家庭裁判所に「相続放棄申述書」を提出して行ないます。
相続放棄の手続き
1.申述人
相続人(相続人が未成年者または成年被後見人の場合には、その法定代理人が代理して行います)
未成年者とその法定代理人が共同相続人の場合であって未成年者のみが相続放棄を行うとき又は、複数の未成年者の法定代理人が一部の未成年者を代理して相続放棄の針術を行いうときには、 その未成年者について特別代理人を選任することが必要です。
2.申述期間
自己のために相続が開始したことを知ったときから3ヶ月以内に行うことが必要とされています。
3.申述先
被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
4.申述に必要な費用
申述人ひとりにつき収入印紙800円
連絡時に必要となる郵便切手
5.必要書類
相続放棄の申述書1通
申述人の戸籍謄本1通
被相続人の除籍謄本1通、住民票の除票1通
※事案によってはこの他にも必要となる書類があります
相続放棄の効果
相続放棄が成立すると、相続開始のときに遡ってその効力を生じ、当該相続人は相続の初めから相続人とならなかったものとみなされます。
相続放棄をした人が、単独相続人又は同順位の共同相続人の全員である場合には、次順位の人が繰り上がり相続人となります。
また、相続放棄をした人が共同相続人の一部である場合には、放棄をした人の相続分は放棄をしなかった同順位の相続人に配分されます。
相続放棄が行われたとしても代襲原因とはなりません。
したがって相続欠格者などとは異なり相続放棄した人に子や孫などの直系卑属がいたとしても放棄した人に代わって相続することはできません。
相続放棄後の相続財産の管理について
相続放棄を行った人は、その放棄によって新たに相続人となった人が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産における同一の注意をもってその相続財産の管理を継続しなくてはなりません。
注意すべき事項
相続放棄の制度は、債務超過状態にある相続財産の承継を免れる為の制度といえますが、実際の利用のされ方としては、特定の相続人に自分の相続分を譲るために利用しているケースも多くあります。
特定の相続人に相続分を譲渡する目的で相続放棄を行うときには、被相続人の親族関係を十二分に調査する事が必要です。予想もしていなかった相続人が出現する事で思わぬ事態に陥るおそれがあるからです。
例えば父親が死亡し、子供たちは各自が独立しているので母親に全てを相続させようと思い、子供たちが全員相続放棄した場合には、次順位の人が繰り上がって相続人となり、本来は分ける必要のなかった遺産の一部をその相続人に分割せざる得ない事態に陥ることがあります。一度行った相続放棄は原則として取り消すことができないので慎重に行う事が必要です。
相続放棄を取消すには
相続放棄の申述をした場合、その申述が家庭裁判所に受理されない間であれば、取り下げを行うことができますが、一旦受理されたときは、これによって相続関係が確定することになりますので、原則として取消を行うことはできないことになります。
しかし、相続放棄の申述が、以下のいづれかの事由により行われたときには放棄の取消を行うことができます。
詐欺または脅迫でなされたとき
未成年者が法定代理人の同意を得ないで行ったとき
成年被後見人が行った承認・放棄
被保佐人・被補助人が保佐人または補助人の同意を得ないで行ったとき
後見監督人がいるのにその同意を得ないで後見人が未成年者の代理をし、または未成年者に同意を与えたとき
相続放棄の取消が行える時期
相続放棄の取消しを行う場合、取消の原因となる状況がやんだときから6ヶ月以内に行うことが必要です。また、取消しができることを知らなかった場合でも相続放棄のときから10年が経過すると時効によって取消権が消滅してしまうため、取消を行うことができなくなります。

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